外国人を受け入れている企業様の先進事例

日本に来て仕事をする、そんな熱意ある彼らを現場リーダーに育てたい

画像:代表取締役 守谷 研 氏

株式会社守谷鉄筋 代表取締役 守谷 研 氏

東京都の株式会社守谷鉄筋では、2017年から受入れを開始し、現在も多くのインドネシア人を雇用しています。今回は、同社代表の守谷さんとインドネシア人3名の声をご紹介します。

受入企業 Interview

企業プロフィール

所在地:東京都北区東十条5丁目16番地2号
事業内容:鉄筋工事業 など
Website: https://www.moriya-tekkin.com

外国人 7 名 /従業員数 13 名 内)特定技能 2名 / 技能実習生 5名(すべてインドネシア人)
画像:株式会社守谷鉄筋
  • 平均年齢20代に魅力を感じて受入れ開始
  • かわいがられるコツは「現場でのあいさつ」
  • ベストな育て方は、信じて仕事を任せること
現場で働くルトフィルさんの様子
受入れを決めた理由は?
会社の今後を考えたとき、若手の採用がうまくいっていなかったことが悩みでした。そんななか、インドネシアの平均年齢が20代と聞き、純粋にその若さに魅力を感じて、受入れを決めました。また、インドネシアが親日国というのも安心材料の一つではありました。
受け入れて良かった点は?
彼らに仕事を教えることによって日本人従業員が責任感を持つようになってきました。また、やる気も上がったようで、みんながいきいきしています。あとは、私は個人的に彼らからインドネシア語を教えてもらい、少し話せるようになりました。ある意味、彼らは私の先生です。
今後の展開を教えてください。
日本に来て仕事をする。これは相当な熱意がなければ難しいと思うんです。そんな熱意で仕事をしている人は、日本人でも少ないと思っています。そんな彼らをできるだけ継続して受け入れていこうと考えています。そして、特定技能1号、2号になって、現場リーダーとしてどんどん活躍していってもらう。それが今の私の、そして会社の目標になっています。
初期導入
・寮の確保
・エアコンやテレビなどの生活家電
・Wi-Fi環境
給与体系イメージ
・特定技能(月額基本給)約24万円
 ※技能習熟等に応じた昇給あり
 ※精勤手当、休日勤務手当、残業手当、技能手当は別途
・技能実習(月額基本給)約18.5万円

仲間と連携しての作業が得意なのだとか
守谷社長のインドネシア人への信頼は厚い

現場で働くみなさんの声

日本での仕事や生活、またこれからの目標について、同社に在籍するインドネシア人3名にお話を伺いました。

画像:現場で働くみなさんの声
画像:ヘンドラさん
休日は趣味のバトミントンでリフレッシュしています!

ヘンドラさん

ヘンドラさんは守谷鉄筋で働く前は、実習生として沖縄で働いていました。でも、残念なことに一緒に来日した他のインドネシア人はすぐに帰ってしまったのだとか。「一人で生活するのはさみしかったですね。でも、今はたくさんの同郷の仲間と働けているので幸せです」。同じ地域に趣味であるバトミントンの仲間もいるそうで「日本人の友達も増えて楽しいです!」。
画像:ルトフィルさん
憧れの日本で働くのはうれしいこと、母国の味で英気を養っています!

ルトフィルさん

インドネシアでは日本で働くことに憧れを持っている人も少なくないようで、ルトフィルさんもその一人でした。「日本はゴミが道に落ちていないきれいな国です。そんな素敵な国で働けるのはうれしいことです」。現場では鉄筋を組む作業に従事していて、楽しみなのが休日の食事だとか。「渋谷や新宿のインドネシア料理店に通っています。おいしいですよ!」。
画像:アグスさん
仕事を覚えるまで付き合ってくれた先輩たちに感謝しています

アグスさん

10代から建設業に興味を持ち、日本で仕事を学ぼうと考え来日したアグスさん。会社の先輩が文字通り、手取り足取り教えてくれたそうで「仕事を覚えるまで付き合ってくれた、本当にやさしい人たちです」と、笑顔で話してくれました。日本に来て驚いたのが物価の高さだそう。「食べ物をお店で食べるにも、値段や税金が高い。もう少し安くしてほしいです(笑)」

受入企業の取組み

専務
杉浦 英統 氏

初めはインドネシア人についての知識が何もなかったので、不安感はかなりありました。しかし、すぐに彼らが仕事に対して真剣で、前のめりに取り組むことがわかり、一安心しました。例えば、現場に8時前に着くと、まだ理解できるはずがないのに図面を開いて眺めていました。その日の仕事がスムーズに進むよう、事前に準備しようとしているんです。やはりそうして日々、目の前の作業に一生懸命に取り掛かっている分、成長も早くて、3カ月を過ぎた頃には戦力と呼べるレベルにはなっていたと思います。私が気をつけていたのはたった一つで、現場でのあいさつです。それができれば現場で他の職種の人からもかわいがってもらえます。今はもう現場を安心して任せられるほど信頼のおける人材に育ったので、本当に助かっていますね。頼りになる人たちばかりです。

距離を縮める工夫

少しの時間でも毎日話をすることですね。朝、顔を合わせたら「調子悪いところはないか?」など声をかけ、5分から10分くらいは話す。また、それぞれ個性や性格が違うので、それも踏まえたコミュニケーションを取ることは大事かもしれません。親身になって付き合えば、自然と距離は縮まるはずです。

社内のボーリング大会で「ハイチーズ!」

受入れ検討企業へのアドバイス

私は何でも信じてあげて、仕事を任せることがベストな育て方だと思っています。実はそれが育てる側も一番楽なんです。自然にレベルアップしてくれますから。反対に、成長が遅い人でもダメな人材というレッテルを貼らず、月日をかけて成長を見守ってあげる。当社の人間は、それでしっかりと期待に応えてくれています。

インドネシア人向けの勉強会も実施している