株式会社岡興産 代表取締役 岡 巌 氏
三重県にある株式会社岡興産では、2015年から受入れを開始し、現在もカンボジア人や中国人を雇用しています。
今回は、同社代表の岡さんとカンボジア人のシナットさんの声をご紹介します。
外国人を受け入れている企業様の先進事例
三重県にある株式会社岡興産では、2015年から受入れを開始し、現在もカンボジア人や中国人を雇用しています。
今回は、同社代表の岡さんとカンボジア人のシナットさんの声をご紹介します。
所在地:三重県いなべ市藤原町下野尻86
事業内容:土木一式工事、建築一式工事 など
Website:
https://oka-kousan.com
日本での仕事や生活、またこれからの目標について、同社に在籍する特定技能1号のシナットさんにお話を伺いました。
ソアン シナットさん
2015年にカンボジア人3名を受入れたのがスタートでした。社員全員が外国人と仕事をするのが初めてだったので、コミュニケーションにはとても不安を感じていました。ですが、最初に来てくれたカンボジア人は日本語が堪能で、会話に困らないレベルだったんです。そのおかげで、ともに働くことに苦労することはありませんでした。
また、その後に入社したシナットはさらに日本語が堪能で、仕事の覚えも早い。気配りも完璧だったので、実際は「仕事ができる若手の日本人」が入社したという感覚です。とはいえ、受入れ当初は気をつけていたことがあります。外国人にありがちなのが、仕事を教えている最中に、よく理解していないのにも関わらず、こちらの顔色を伺って「わかりました」と答えてしまうこと。これは一度注意しました。後はほとんど問題なかったと思います。
彼は、会社でも先輩が座るまでは絶対に座りません。他の社員が休憩している間も、その日の作業に必要な道具を予測して荷物を整えています。国籍がどこであるか以前に、一人の人間としてすばらしい人格を持っています。彼が来てくれて、本当に助かりました。
一番大切なのは、顔を合わせる時間を作ることだと考えています。
例えば、お昼休憩です。近頃はそれぞれが車中で食べたり、黙ってスマホをいじっていたりと、バラバラで過ごす会社も多いようです。もちろん休憩時間なので、自由に過ごしてかまわないのですが、ご飯を食べる時だけは一緒に輪になって食べてほしい。なぜなら、そこでの雑談が何より大切だからです。
実は、そういった時の会話に、次の作業の段取りのヒントがあり、仕事を覚えるチャンスがある。その何気ないコミュニケーションが、お互いの距離を縮めるだけでなく、人として成長する機会にもなると思っています。
外国人と働いた経験がない人は、不安に思うのも当然です。でも、逆を言えば、外国人も日本で働くことに不安があるのです。
だからこそ、こちらから歩み寄ることが重要です。例えば、彼らが作業道具や測量機器などに興味を持っている仕草を見せたら、実際に触らせて、使ってみせる。そして、それが仕事への好奇心につながれば、今度は教える側もやりがいを感じるようになる。こうした交流からチームワークが生まれるのです。ぜひ彼らの成長を手助けしてあげてほしいですね。