外国人を受け入れている企業様の先進事例

未来のミャンマーのため兼藤で培った技術を幅広く役立ててほしい

株式会社兼藤 代表取締役副社長 安藤 豪 氏

東京都の株式会社兼藤では、2015年から外国人の受入れを開始し、現在も多くのミャンマー人を雇用しています。今回は、同社代表の安藤さんとミャンマー人3名の声をご紹介します。

受入企業 Interview

企業プロフィール

所在地:東京都品川区旗の台6丁目28番8号
事業内容:内装工事、改修工事、外装工事、駐車場工事、建築工事、企画・設計など
Website: https://kipto.co.jp/

外国人 18 名 /従業員数 45 名 内)特定技能 4名 / 技能実習生 14名(すべてミャンマー人)
  • 受入れにより日本人の若手も増加
  • 実習場を用意し基礎を教えてから現場へ
  • 食事の際は「食べられるもの」の確認を
東京ビッグサイトで開催された競技大会の様子
受入れを決めた理由は?
当社は職人を直用しておらず、先代から個人の業者と提携して事業を展開していました。しかし、これまで付き合いのあった職人や親方が徐々に引退していき、次の世代が育っていないという問題に直面したのが今から10年前になります。それで受入れに本腰を入れました。
受け入れて良かった点は?
実は、当社と提携している40代、50代の職人たちは、若手を育てた経験が少ないという問題を抱えていました。それが、当社のミャンマーの若者たちを直接指導することで育成のスキルがアップし、提携先でも若手が増え始めるという意外な相乗効果にもつながっています。
今後の展開を教えてください。
彼らには特定技能という枠を超えて、もっと幅広く活躍していってほしいです。例えば独立して、自分の技術を世界のために役立ててほしい。そのためには当社も全力でサポートします。また、現在のミャンマーでは主流でない壁装やタイルカーペットなども、今後は需要が高まるかもしれません。そうした時、きっと彼らは大いに力を発揮してくれるでしょう。
初期導入
・寮の確保(Wi-Fi環境あり)
・エアコンやテレビなどの生活家電
・生活指導員・監理団体
 (登録支援機関)の通訳・講師 など
給与体系イメージ
・特定技能(月額基本給)約26万円/月
 ※技能習熟等に応じた昇給あり
・技能実習(月額基本給)約20万円/月

本社近くにある実習場での練習風景
競技大会に真剣な眼差しで取り組むトゥ アウンさん

現場で働くみなさんの声

日本での仕事や生活、またこれからの目標について、同社に在籍する特定技能1号の3名にお話を伺いました。

今では日本が第2の母国、この国でよい人生を送りたい!

トゥ アウンさん

日本のクロスに関する技術をミャンマーに伝えたいと、熱い思いを持って来日したのがアウンさんです。ただ、特定技能外国人になって意識が変わってきたとか。「長く住むことができるようになって、日本を第2の母国に感じています」。そんなアウンさんの今の夢は「家族と一緒に住んで、日本でよい人生を送りたい。そのためにもっと仕事をがんばります!」。
日本で技術を磨き、クロスの需要が高まるミャンマーで活躍したい!

テッ ナイン トンさん

来日を決めたのは、ミャンマーでも活かせる技術を身につけられると思ったからだとか。「兼藤へ来たばかりの頃、慣れない生活に不安を感じていましたが、ミャンマーの先輩がやさしくて、本当に心強かったです」。夢は自国で内装会社を立ち上げること。「ミャンマーでもクロスの需要が増えてきているので、自分の技術をさらに磨いて貢献したいです!」。
日本の大仏もミャンマーに負けず劣らず、大きくて驚きました!

アウン ジン ピョさん

東京に憧れて日本へやってきたピョさん。ですが、本当に興味があったのは大仏だったそうです。「私は仏教徒なので、日本の大仏を見たいとずっと思っていました」。これまで牛久大仏(茨城県)や鎌倉大仏(神奈川県)へ足を運んだことも。「ミャンマーにも世界第2位の大きさを誇る仏像がありますが、牛久大仏も大きくて驚いた。日本もなかなかやりますね(笑)」。

受入企業の取組み

リニューアル三部係長
伊藤 一敏 氏

受入れが決まってまず始めたのが、実習場の準備でした。そもそも当社は職人を雇用していないこともあって、日本人はおろか外国人を教えるノウハウなんて、何もなかったのです。そこで、外国人を受け入れている内装業社へお願いして、実習場の作り方や指導方法を教わりました。実習場では1カ月ほど、ボードの使い方やパテのやり方、最終的にはクロスの貼り方まで、段階を経ながら現場で困らないように基礎的な指導をしています。また、彼らは言葉がほとんどわからないので、実習期間に通訳の方に来てもらって、日本語の勉強もしています。道具などの名前を覚えてもらうことも大事なので、道具一式の写真と日本で名称を書いた表を渡し、一つひとつ理解してもらうこともしました。あとは、時間厳守やあいさつといった、日本では当たり前の習慣なども伝えています。

距離を縮める工夫

会社で顔を合わせたら、必ず「今日はどこへ行ったの?」「嫌なことはあった?」と声をかけています。もし不満があれば、しっかりと話を聞くようにもしています。そして、気をつけているのが食事です。ミャンマーは多宗教国家なので、人によっては食べられないものがあり、食事に誘う際には事前に確認しています。

課題に最後まで緊張感を持って臨んだテッ ナイン トンさん

受入れ検討企業へのアドバイス

「外国人だから」と特別視せず、日本人と同じように、その人の性格に合わせた教え方をすれば、それほど難しいことではないと思っています。もちろん、彼らからすれば日本での生活は「海外生活」になるので、不自由なこともあるでしょう。何かを我慢しているようなら、こちらから意見を聞いてあげることも大切です。

会社のミャンマー人でフットサルチームを結成
2022年10月24日取材 受入企業様の先進事例一覧へ