外国人を受け入れている企業様の先進事例

「日本で働き続けたい」彼らの夢を全力でサポート!

武田建設株式会社 代表取締役会長 武田 美治 氏

香川県の武田建設株式会社は、2014年からベトナム人を受け入れ、未来を担う人材として指導しています。今回は、鉄筋施工で活躍しているベトナム人3名と同社代表の声をご紹介します。

受入企業 Interview

企業プロフィール

武田建設株式会社
所在地:香川県木田郡三木町井上3000-45
事業内容:鉄筋工事
Website: https://www.takeda-const.co.jp

外国人 7 名 /従業員数 70 名 内)特定技能 3名 / 技能実習 4名(すべてベトナム人)
  • 若者が多いベトナムは人材の宝庫
  • 力仕事が多い職場では貴重な戦力に
  • 今後は特定技能2号への移行をサポート
スポット溶接に取組むトゥオンさん
受入れを決めた理由は?
人材確保が第一の理由です。また、ベトナムは親日国で、国民の平均年齢が若いことも大きいですね。7年前から雇用し始めたのですが、その時の日本の平均年齢が約46歳だったのに対して、ベトナムは30歳以下。現地に行き視察しましたが、若者が多く、とにかく活気がありました。若い力を必要としていたので、すぐに受入れを決めました。
受け入れて良かった点は?
彼らは感心するほど真面目に働いてくれます。それに努力家ですし、真剣に取り組むので物覚えも早い。日本語の勉強にも熱心で、その熱量が周囲にも伝わり、社内で彼らの働きぶりに文句を言う人はいません。力仕事が多い職場なので、今ではなくてはならない存在ですね。
今後の展開を教えてください。
現在、当社は特定技能1号と技能実習生が働いています。彼らの多くは在留期間の上限に限りがない特定技能2号を目指しています。移行できれば日本で働き続けることができ、家族も呼ぶことができる。そのために日々認めてもらおうと、一生懸命がんばり続けています。そんな彼らの夢を技能・語学力ともに向上するようサポートしていきたいです。
初期導入
・寮、社宅の確保
・生活家電
・インターネット環境 など
給与体系イメージ
・特定技能(基本給) 約20万円/月(1年目)
 ※諸条件:現場手当 (技能習熟等に応じた昇給あり)

・技能実習時(基本給) 約14.4万円/月

・外国人建設就労者時(基本給) 約17.3万円/月


本社に隣接する工場での作業風景
仕事の内容も、身振り手振りで十分通じる

現場で働くみなさんの声

日本での仕事や生活、またこれからの目標について、特定技能1号のトゥオンさん、クェンさん、ディンさんの3名にお話を伺いました。

故郷を感じる香川でこれからも暮らしていきたい!

トゥオンさん

特定技能外国人のリーダー的存在となっているのがトゥオンさんです。社内ではベトナム人の通訳もこなすほど日本語が堪能で、日本人や日本の文化に親しみを覚えており、特に香川県の風景が気に入っているそうです。「香川はとても静かで故郷に似ています。この土地でずっと暮らしていくために仕事をがんばっていきたいです!」
夢は、特定技能2号になって妻や子どもと日本で暮らすこと!

クェンさん

ムードメーカーとしていつも場を盛り上げているというクェンさん。日本の好きなところは、ベトナムよりも生活環境が良いということ。そして、何よりも日本人の上司や同僚の人柄だそうです。「みんなやさしくて親切で、仕事も本当に丁寧に教えてくれるんです。」今は日本語を勉強中で、特定技能2号になって妻や子どもと日本で暮らすことを夢見てがんばっています。
お世話になっている会社の皆さんに仕事で恩返しする!

ディンさん

冷静沈着で物覚えが早いと、周囲からの評価が高いディンさんは、現場での施工に取り組んでいます。当初はまったく読めなかった図面も、上司から丁寧に教えてもらったおかげで、今は理解できるようになったとか。現在の目標は、そんな会社の皆さんに仕事で恩返しをすることだそうです。「会社に貢献して、もっと大事な仕事を任せてもらえるようになりたいです!」

受入企業の取組み

取締役
武田 京子 氏

昭和52年から新卒を採用してきましたが、ここ5、6年くらいは求人に対してほとんど日本人からの応募がありません。求人や学校説明会を通じても、なかなか若い人が入ってこないのが実情です。そこで、新たな戦力として注目したのが外国人だったというわけです。

鉄筋加工と組立作業という仕事柄、どうしても力が必要になる作業が少なくありません。社内の人材が年々高齢化していくなかで、若い特定技能外国人は今では欠かせない存在となっています。

当社は社員が70名在籍していますが、現在はその内の約1割がベトナム人になります。彼らは入国時に富士教育訓練センターで玉掛けやクレーン、高所作業車、フルハーネスなどの資格を取得していて、日本人に負けず劣らず貴重な戦力として働いてくれています。

距離を縮める工夫

特定技能外国人は、生活習慣や文化が違うなかで日本に滞在することになります。なので、不安なのはもちろん、トラブルに巻き込まれる可能性だってあります。

それを防ぐには日々のコミュニケーションが何よりも大切。
彼らが住む独身寮や社宅の隣には会社の人間が住んでいて、毎日顔を合わせる環境になっていることもリスク管理につながっています。

社員食堂は大事なコミュニケーションの場

受入れ検討企業へのアドバイス

言葉が通じないことで外国人の採用を躊躇している方も多いのではないでしょうか。ですが、当社の例で言えば、仕事を教える際には身振り手振りで十分通じています。また、言葉で正確に思いを伝えることは難しいですが、困った時はすぐに通訳の方に電話をして意思の疎通をはかっています。なので、それほど心配しなくても問題ないと思います。

楽しかった沖縄旅行
2021年12月21日取材 受入企業様の先進事例一覧へ