外国人を受け入れている企業様の先進事例

仕事もできれば 場の雰囲気も汲みとれる。だから任せられる!

松栄工業株式会社 代表取締役社長 船橋 数晃 氏

偶然にも求人に応募してきたベトナム人を採用したことから、彼らの人柄や能力の高さを知り、受入れを始めた松栄工業株式会社。今回は、国籍を超えた“関係性の良さ”が強みとなっている同社の取組みを紹介します。

受入企業 Interview

企業プロフィール

松栄工業株式会社
所在地:埼玉県比企郡ときがわ町玉川1739-4
事業内容:鉄筋ガス圧接工事、エンクローズ溶接工事、フレアー溶接工事など
Website: http://www.shoei-ind.co.jp/

外国人 5 名 /従業員数 60 名 内)技能実習生 3名、特定技能 2名(すべてベトナム人)
  • 期待以上のやる気と能力の高さを実感
  • 基本は“やってみせ、させてみる”
  • ギブ&テイクが関係性を高める秘訣
鉄筋を固定し圧接の準備に取り掛かるヒエップさん
受入れを決めた理由は?
もともと2014年から設計士としてベトナム人を一人雇用していました。彼の働きぶりはすばらしいもので、仕事もできれば数字にも強く、雰囲気を汲みとってもくれる。これほど優秀ならきっと他のベトナム人も優秀だろうという期待と、ベトナム人設計士が少しでも働きやすいように同郷の人たちを雇用してあげたいとの思いから、2015年に外国人技能実習制度の利用を始めました。
受け入れて良かった点は?
仕事へのモチベーションの高さには驚かされました。「疲れた」とだらけている姿を見たことがない。また、個人差はありますが職人としての勘も鋭く、技術を身につけるのも早い。基本的に彼らは仕事を覚えようと覚悟を持って来日しています。どんな作業にも臆することなくチャレンジする姿勢が成長の早さにつながっているのでしょう。
今後の展開を教えてください。
建設業界は今、深刻な人材不足ですが、当社も同じく日本人の定着率には課題を抱えています。そのため、意欲的に働いてくれる彼らベトナム人たちを継続的に受け入れていく予定です。彼らは本当に優秀なので、今後は独立する人も増えていくはずですし、母国で起業する人も出てくるでしょう。そうしたら現地との架け橋になってもらい、より優秀な人材を日本へとスカウトしていきたいですね。
初期導入
・寮の確保
・生活家電一式 など
給与体系イメージ
・特定技能(月額基本給) 約25万円/月
 ※諸条件:資格取得毎に昇給あり・各種手当てあり
・技能実習時(月額基本給) 約19万円/月
・外国人建設就労者時(月額基本給) 約22万円/月

お互いに次の動きを察知し合って連携もバッチリ
師弟を超え、親子みたいな長瀬さん(左)とヒエップさん(右)

現場で働くみなさんの声

日本での仕事や生活、また職場環境について、特定技能1号として働くベトナム出身のヒエップさん、アインさんにお話を伺いました。

やさしく仕事を教えてくれた「お父さん」の期待にこれからも応えたい!

ヒエップさん

ヒエップさんは日本語が得意で、現場では他の業者と打ち合わせができるレベルだそう。会社からの信頼も厚く、いつも一緒に作業を行う先輩の長瀬さんを「お父さん」と呼び、コンビネーションもバッチリとか。「日本にきたばかりの頃からやさしく仕事を教えてくれたのがお父さん。これからもずっとコンビを組んでいきたいです」。
職場の雰囲気のよさが心の支えとなり、日本での仕事も生活もがんばれる!

アインさん

ベトナムにいる両親や兄弟たちへ仕送りをするため、日々仕事をがんばっているアインさん。会社が用意してくれた一軒家で寮生活をしています。「寮では同じベトナム人の仲間がいるのでさみしくありません。週末には会社の日本人とお酒を飲むこともあって、にぎやかで楽しいです」。その笑顔からは、社員同士の仲の良さが伺えました。

受入企業の取組み

常務取締役
山西 淳平 氏

2015年に受入れを開始してから、これまで11人のベトナム人を雇用してきました。教育方法としては、自社内にある工場で基礎的な作業手順を教えることから始めます。また、工具を覚えてもらう時にはわかりやすいように、ベトナム語に翻訳したテキストを使っています。

彼らは現場に出ると、好奇心が旺盛なので何でも触って自分でやってみようとします。そのため、懇切丁寧に教えるというよりも、とにかく“やってみせ、させてみる”で覚えてもらう。それが性に合っているようです。

当社の主な事業の一つに鉄筋継手工事があり、鉄筋継手の担い手の育成が急務なのですが、技能実習生にはその職種がありません。鉄筋継手として働くには特定技能へ移行する必要があり、そのためには「建設分野特定技能1号評価試験」を受験し、合格しなければなりません。その時は、問題集を簡単な言葉に書き換えたり、実技も公表されている試験内容の動画を見て同じような作業をさせたりと、実際に私が試験官役をして、実践さながらにマンツーマンで指導しました。その甲斐あって、彼らが見事合格してくれた時は本当にうれしかったですね。

距離を縮める工夫

社員旅行はもちろんですが、休日には彼らを遊園地や観光スポットに連れていくなど、日常的に行動をともにしています。また、寮へ私たちを招待してくれるので、一緒に食事をしたり、お酒を飲んだりと、ほとんど家族ぐるみの付き合いをしています。彼らに恋人ができると必ず紹介してくれますし、私もその恋人の住居の保証人になったり、何かあったら車を出して病院に連れていったりと、できるだけのサポートを私なりにはしているつもりです。

社員旅行ではスノボにもチャレンジ

受入れ検討企業へのアドバイス

ベトナムは情がある国で、日本人としてもとても親しみやすい国柄だと思います。彼らはこちらが何か手助けやサポートをすると、必ずその恩に報いようと努力してくれます。それは給料を支払うといった雇用関係だけの話ではなく、日々のちょっとした気遣いや生活への手助けに対しても同じです。当社では個人的なサポート以外にも、お米の支給や食費の補助など、できるかぎりのことはしています。そうしたギブ&テイクの関係を築ければ、彼らは全力で応えてくれるはずです。

寮に日本人社員を招いて食事会を行うことも