松栄工業株式会社 代表取締役社長 船橋 数晃 氏
偶然にも求人に応募してきたベトナム人を採用したことから、彼らの人柄や能力の高さを知り、受入れを始めた松栄工業株式会社。今回は、国籍を超えた“関係性の良さ”が強みとなっている同社の取組みを紹介します。
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外国人を受け入れている企業様の先進事例
偶然にも求人に応募してきたベトナム人を採用したことから、彼らの人柄や能力の高さを知り、受入れを始めた松栄工業株式会社。今回は、国籍を超えた“関係性の良さ”が強みとなっている同社の取組みを紹介します。
松栄工業株式会社
所在地:埼玉県比企郡ときがわ町玉川1739-4
事業内容:鉄筋ガス圧接工事、エンクローズ溶接工事、フレアー溶接工事など
Website:
http://www.shoei-ind.co.jp/
日本での仕事や生活、また職場環境について、特定技能1号として働くベトナム出身のヒエップさん、アインさんにお話を伺いました。
ヒエップさん
アインさん
2015年に受入れを開始してから、これまで11人のベトナム人を雇用してきました。教育方法としては、自社内にある工場で基礎的な作業手順を教えることから始めます。また、工具を覚えてもらう時にはわかりやすいように、ベトナム語に翻訳したテキストを使っています。
彼らは現場に出ると、好奇心が旺盛なので何でも触って自分でやってみようとします。そのため、懇切丁寧に教えるというよりも、とにかく“やってみせ、させてみる”で覚えてもらう。それが性に合っているようです。
当社の主な事業の一つに鉄筋継手工事があり、鉄筋継手の担い手の育成が急務なのですが、技能実習生にはその職種がありません。鉄筋継手として働くには特定技能へ移行する必要があり、そのためには「建設分野特定技能1号評価試験」を受験し、合格しなければなりません。その時は、問題集を簡単な言葉に書き換えたり、実技も公表されている試験内容の動画を見て同じような作業をさせたりと、実際に私が試験官役をして、実践さながらにマンツーマンで指導しました。その甲斐あって、彼らが見事合格してくれた時は本当にうれしかったですね。
社員旅行はもちろんですが、休日には彼らを遊園地や観光スポットに連れていくなど、日常的に行動をともにしています。また、寮へ私たちを招待してくれるので、一緒に食事をしたり、お酒を飲んだりと、ほとんど家族ぐるみの付き合いをしています。彼らに恋人ができると必ず紹介してくれますし、私もその恋人の住居の保証人になったり、何かあったら車を出して病院に連れていったりと、できるだけのサポートを私なりにはしているつもりです。
ベトナムは情がある国で、日本人としてもとても親しみやすい国柄だと思います。彼らはこちらが何か手助けやサポートをすると、必ずその恩に報いようと努力してくれます。それは給料を支払うといった雇用関係だけの話ではなく、日々のちょっとした気遣いや生活への手助けに対しても同じです。当社では個人的なサポート以外にも、お米の支給や食費の補助など、できるかぎりのことはしています。そうしたギブ&テイクの関係を築ければ、彼らは全力で応えてくれるはずです。