外国人を受け入れている企業様の先進事例

技能に優れた即戦力!! 仕事への意識や成長意欲もとても高いです。

株式会社小黒組 代表取締役社長 苅谷 功一 氏

2004年以来、延べ50名以上の外国人を受け入れてきた「株式会社小黒組」(東京都江東区)。
特定技能外国人の働きを推進する同社の皆さまに、その仕事ぶりや印象、コミュニケーションの工夫などを伺いました。技能実習生から特定技能1号となり、現場の第一線で活躍する4名の声もご紹介します。

受入企業 Interview

企業プロフィール

株式会社小黒組(創業1930年)
東京都江東区亀戸2-17-15
従業員数: 124名(4月15日現在)
事業内容: 鉄筋工事業
Website: http://www.oguro-gumi.co.jp

外国人 15 名 /従業員数 115 名 内)特定技能 5名 / 特定活動 1名 / 技能実習 9名 (すべてベトナム人)
  • 「ほんのちょっとの工夫」でコミュニケーションはうまくいく
  • 現場のリーダー、会社の核となっていく人材
  • 気持ちに寄り添うことが大切
特定技能外国人と共に働く3名にお聞きしました! 左から工場長 亀田さん、副工場長 技能指導担当三丸さん、工務部 生活指導担当 横山さん
特定技能外国人を受入れるメリットとは?
【三丸】特定技能の資格を持つということは、すでに優れた技能を有しているということ。即戦力としての活躍は大きなメリットですね。また彼らと接して驚くのは、成長しようとする意欲が日本人よりはるかに高い点です。現場の技を積極的に学びとろうとする向上心あふれる姿勢は、周りの人間にとっても良い刺激になっています。日本の職人が減っている中、外国人の働き手は本当に大きな戦力です。工場の仕事は人海戦術的な面もあるので、一人でも多くの人を育てていかなければなりません。進んで学ぶ彼らに期待するところは大きいですね。
受入れる際に苦労したことは?
【横山】やはり最初は日本語を話し慣れていないこともあり、戸惑う面もありました。でも積極的に話しかけていくことで、すぐにコミュニケーションはスムーズになりました。彼らもお昼休みや仕事後などに自ら日本語を勉強したり、日本人と会話することで、日本語能力をグングン伸ばしています。話しやすい、相談しやすい雰囲気をつくっておくことはとても大事ですね。
共に働く中で工夫していることは?
【横山】彼ら自身、母国を離れて働く中で仕事や日常に悩むことも。そうした時にはしっかり話を聞いて、気持ちに寄り添うことが大切です。ご飯やレジャーに連れていき気分転換を図ることもありますし、社員旅行などのイベントもすごく喜んでくれますね。また誕生日には必ずケーキでお祝いをしてあげるんですが、私の誕生日には逆にサプライズパーティーを開いてくれて…。気持ちが通じてるんだなと、うれしかったですね。
今後、期待していることは?
【亀田】日本の若い世代が減る中で、特定技能外国人である彼らが現場のリーダーとなり、ゆくゆくは会社の核となります。人の見ていないところでも真面目に努力を重ねる方たちなので、たくさんのものを学び続け、リーダーシップを発揮してもらいたいと思います。現場を率いるにふさわしい技能はすでに持っているので、どんどん経験を重ねていってほしいですね。小黒組だけでなく、建設業界を担う人材として期待を寄せています。
初期導入
自転車・ベット・布団・食器等・炊飯器(冷蔵庫・洗濯機・電子レンジは壊れたら購入)
給与体系イメージ
・特定技能(総支給額)~28万円/月
 賞与 ~50万円/年(7月:~25万円 12月:~25万円)

・技能実習(総支給額)~21万円/月
 賞与 ~12万円/月(7月:~6万円 12月:~6万円)

技能検定随時3級筆記試験に向けてみんなで勉強会!真剣に取り組みます。
社員の皆さんや実習生の皆さんと共に大網白里海岸へ旅行。より仲が深まりました!
お世話になっている横山さんのサプライズバースデーパーティーを開催!

現場で働くみなさんの声

現場での活躍と共に、成長意欲や人柄も高く評価されている特定技能外国人の皆さん。建設業界の未来を担う人材として大きな期待を寄せられています。今回は、4名の特定技能外国人に仕事に対する意欲をお聞きしました。

さらなる仕事・日本語習得のため目標を一つずつクリア。これからも小黒組に貢献したいです!

ビックさん(25歳)

日本語能力とコミュニケーション力に長けたビックさん。複雑な加工機の取り扱いを任されるほか、他のベトナム実習生への通訳も行うなど、実習生のみならず日本人社員の手本になる、リーダーからの信頼度も大きい期待の若手です。日本語能力試験N1レベルを目指してさらに猛勉強中!
優しく仕事を教えてくれた小黒組のみんなに感謝! 後輩たちもしっかり育てていきたいです。

タックさん(32歳)

自分で満足できなかったことは休みの日返上で勉強するなど、仕事に対する真摯な姿勢が魅力の努力家・タックさん。現場では加工チームに所属し、後輩である実習生たちへも熱心に指導をおこなう面倒見の良い先輩という一面も。今後は切断加工もやっていきたいと意欲に燃えています。
特定2号を目標に、日本の技能や働き方を勉強中。現場のリーダーとして働いていきたいです!

ソンさん(27歳)

みんなのまとめ役としてリーダーシップを発揮するソンさん。現場においても加工予定と照らし合わせながら加工指示書をチェックし、効率を考えた切断順などを決めるリーダークラスの業務を担当。全ての機械操作を任せることのできる、頼りになる存在です。
1級鉄筋施工技能士&日本語能力試験N1レベルを目指して頑張り中! 今の仕事をさらに究めていきたいです。

タムさん(28歳)

母国ではエアコンや洗濯機などの電化製品を修理していた経歴を持つタムさん。先輩たちから学んだ技術を活かし、精度3mm以内が要求されるプレキャストコンクリート工事用鉄筋を切断加工する専用機の操作を任されるなど、精密で丁寧な仕事ぶりが現場でも高く評価されています。

受入企業代表の声

代表取締役社長
苅谷 功一 氏

共に会社を支えてくれる大きな戦力です。

小黒組では、ベトナムより毎年3名を鉄筋加工技能者として雇用しています。国内で職人の成り手が少ない中、勤勉で仕事を覚えるのも早い外国人の方には大変助けられており、企業としても特定技能1号の在留資格取得を後押ししています。特定技能外国人の方には実習生たちのリーダーとして指導にあたってもらうなど、これからも共に社業を進めていく大きな力として期待しています。

2021年10月29日取材 受入企業様の先進事例一覧へ