日本室内設備工業株式会社 代表取締役社長 椎津 雅夫 氏
大正12年から内装工事を行う日本室内設備工業株式会社では、社長自ら現地へ足を運び、視察や面接を行うなど、ベトナム人を積極的に雇用しています。今回は同社の取組みを始め、所属する2名のベトナム人を紹介します。
外国人を受け入れている企業様の先進事例
大正12年から内装工事を行う日本室内設備工業株式会社では、社長自ら現地へ足を運び、視察や面接を行うなど、ベトナム人を積極的に雇用しています。今回は同社の取組みを始め、所属する2名のベトナム人を紹介します。
日本室内設備工業株式会社
所在地:東京都港区赤坂3丁目21番13号 キーストーン赤坂ビル
事業内容:インテリアの設計、施工家具の製造販売、室内造作工事、室内外の改装・改修工事など
Website:
https://www.nihon-shitsunai.co.jp
日本での仕事や生活、またこれからの目標について、特定技能1号として働くベトナム出身のタインさん、ファットさんにお話を伺いました。
タインさん
ファットさん
特定技能の在留資格を取得しているベトナム人(当時は技能実習生)3名を迎え入れたのが2014年です。送出機関の教育のおかげか、スムーズに現場に入ってくれたので安心しました。ただ心配だったのが言葉です。彼らは日本語を"聞く"ことは得意でも、"話す"ことに難しさを感じています。また、私たちも彼らが指示を正しく理解できているか確認ができませんでした。
そこで、会社として他の業務と兼任で通訳もできるベトナム人女性を雇用し、コミュニケーションについてのサポート体制を取っています。安全に関する説明などは通訳の女性に同席してもらい、日本語では伝わりづらい内容をベトナム語に訳して理解してもらっています。
彼らの仕事に対する姿勢は本当に真面目の一言で、とにかく根気強い。現場によっては朝早く現地へ向かうこともあれば、大変な作業が続くこともあります。そんな時でも、「つらい」「眠い」なんて不満は聞いたことがない。そのやる気と向上心には本当に頭が下がります。
特定技能外国人や技能実習生には、それぞれ違う現場にいても、毎週木曜日に会社に集まってもらっています。そこでは、社長から直接、現場や作業内容について「どうだった?」と一人ひとりに語りかけ、今の状況や心境を伺っています。危険を伴う仕事を任されている場合は、細かく注意事項を伝え、安全への意識を高めたり、今の時期だと熱中症などにかかる心配もあるので、体調管理などを確認したりしながら、意思の疎通をなるべくはかるようにしています。
貴重な人材として長期的に育てることを前提に受け入れてほしいと思います。日本人に仕事を丁寧に教えるように、外国人にも接してほしいです。そこでの学びは彼ら自身が後輩へと引き継いでいき、人材育成の上でも会社にとって財産になります。たとえ彼らが母国へ帰ったとしても、海外と日本をつなぐ架け橋になり、グローバル展開する際には強力な人脈となるでしょう。そうした視点で見るとまた新たなメリットが見えてくるはずです。