JACマガジン

企業インタビューマル秘ばなし

2022/03/28

異業種からの転職組! あふれる笑顔でみんなをサポート!

【佐々木架設株式会社 工事部 平原 愛里さん】

前職ではWebサイトのアクセス分析をしていた平原さん。
あふれる笑顔と元気な声で「番頭」さんとして、日々職人さんをサポートするけんせつ小町さんです。

現在のお仕事内容を教えてください

今は、安全管理や現場手配など元請けさんとのやりとりをしながら、請求業務を担当しています。
また、職人さん(日本人・外国人すべて)のマネジメントや図面からの数量拾い出し作業など、現場のバックアップもしています。
女性の番頭さんは珍しいとよく言われますが、気にしていません。(笑)

外国人と仕事をしていて何か感じたことはありますか?

外国人だからどうとかはなくて、日本人と同じ考え方なんだなと、特に仕事で困ったことはありません。
仕事に対しては日本人同様熱心に取り組みます。
あえて、言うならベトナムの人は家族想いだなと感じます。

外国人のサポート業務でなにかエピソードはありますか?

先日、一人の特定技能外国人の具合が悪くなって、「体がなんか変!」とLINEが来ました。
彼は、日常会話は問題ないのですが「肝臓とか腎臓」とかそういう医療用語は難しくて、一緒に問診表をかいて診察室も一緒に立ち会いました。

でも、私はベトナム語は全然わかりませんが、身振り手振りとお医者さんと一緒に必死に彼に状況を伝えました。
今は元気になって、現場復帰しています。

一緒に過ごす時間も多いのですか?

この仕事について、彼らが住む同じ駅に引っ越しました。何かあってもすぐにかけつけられますし、同じ時間に帰ると、たまに夕飯も作ってくれます。(笑)

基本ベトナム料理ですが、とてもおいしくて。
この間は「イカとパイナップルとセロリの炒め物」を作ってもらいました。

日本人の職人さんはなにか工夫されてますか?

職長(左から2番目)が、資材の数などは、最初はネットで調べて日本人職長側も寄り添う気持ちで、ベトナム語で数を伝えていました。そうするうちに、彼らの気持ちがつかめた感じです。

毎日繰り返し声かけをして、一つひとつ丁寧に説明を繰り返していくうちに、彼らは現場のことが理解ができるようになりました。

職長さんを見ていると、とにかくわかってなさそうでも日本語で話しかけ続けるうちに、外国人も日本語を覚えるので、たわいもないおしゃべりが大事ですね。

これから受け入れる企業さんにアドバイスをお願いします

最初は、ベトナム人が来日し、体力的に無理をしたり、言葉の壁や習慣の違いなどで不安があると思います。
外国人だからと差別することなく、日本人と同じ見方、同じ接し方で成長を見守って欲しいですね。(平原さん)

組合からいい言葉ばかり並べられて、受け入れるのではなく、しっかり会社で判断して、制度を理解して受け入れてほしいです。
外国人側にも給与面などしっかりと説明したうえで、採用してほしい。
うちは、残業があることなど、現実もしっかり話しています。(鈴木社長)

編集後記

「あいり」「ひらさん」「おねえさん」と呼ばれている平原さん。 

初めてお会いしたときはフルハーネスとヘルメットでカッコイイ!と思いました。
でも現場を離れたら、優しいけんせつ小町さんで、ベトナム人にきんもくせいの花の名前を教えたそうです。
ベトナムの人は花や自然が好きなようで、一緒にいい匂いだねと言って帰ったというほっこりしたエピソードを話してくれました。

番頭の平原さんは、外国人のサポートだけでなく、自分のスキル磨きも怠りません。
「図面を見て、各部材の数量を拾って、材料を準備・手配したり、単価計算をして、もっと元請けさんと交渉ができるようになりたい。」という向上心で日々の業務に取り組んでいるそうです。

勢いのある会社は、「やる気があるならだれにでも仕事を任せてみる」というチャレンジスピリットがあると感じました。

私が記事を書きました!

一般社団法人 建設技能人材機構(JAC) 管理部(兼)調査研究部 主任

加納 素子

かのう もとこ

愛知県出身。
広報・調査研究業務を担当し、SNSの中の人。
SNSでは、日本を好きになってほしい、日本から世界へ建設の魅力を伝えたい、世界から選ばれる日本の建設業でありつづけるためにという思いをもって日々更新中。
また、アジア諸国における技能評価試験の実施可能性などの調査業務に従事し、各国の現地機関とのヒアリングを行っている。

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