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日本人従業員向け「外国人共生講座2025」生活/交通指導講座 開催レポート
JACでは、2025年5月より全6回にわたり、日本人従業員向けの「外国人共生講座」を開催してまいりました。その最終回となる第6回「生活/交通指導講座」を12月11日(木)にオンラインで開催いたしました。
本講座では、講師に(株)BREXA CrossBorderの白石氏を迎え、これまでの「やさしい日本語の作り方や指示の出し方、会社でできる取り組み」の復習からスタート。本編では、日本での生活習慣や交通ルールを例に、実践的な指示の出し方について少し深堀りしました。
毎回好評のゲストコーナーは時間を拡大し、BREXA CROSS BORDERの多国籍チーム3名が登壇。支援現場での実例や、母国との生活習慣の違いに基づいた貴重な知見をご紹介いただきました。
明確な指示で安全を確保!「わかりやすい指示の出し方」
理由とリスクを伝える説得力
指示の説得力を高めるためには、行動の理由や潜むリスクを明確に伝えることが重要です。特に交通事故を再現した動画など、リスクを視覚化して伝える方法は効果的です。
「いけません」の再確認
「いけません」という表現は、文脈によって意味が異なり、外国人就労者にとって分かりにくい表現となるため、注意が必要です。「〜してください」「〜しないでください」といった具体的な表現に置き換え、外国人目線での明確な指示を改めて確認しました。
年々厳しくなる自転車ルール指導のポイント
自転車に乗る習慣がない国から来日する方も多いため、交通ルールを教える際は、一度に多くの情報を与えると混乱を招く可能性があります。
- 通勤などの自転車を使うシーンから徐々に情報を増やしていく。
- 自分で考えるように促す要素を取り入れる。
- 状況判断が必要なケースでは、実際に一緒に自転車で走行するなど、安全で分かりやすい実地指導を取り入れる。
指導用の資料を用意したので、ご活用ください。
ゲストコーナー:多国籍チームのリアルな声
今回は、辰巳氏(日本人)、ベン氏(フィリピン人)、マリサ氏(インドネシア人)の多国籍チーム3名がゲストスピーカーとして登壇。多国籍チームで円滑に働くための秘訣について語っていただきました。
円滑なチームワークの秘訣
- チーム内で綿密なコミュニケーションを取り、不便を感じさせない環境。
- 何でも言い合える信頼関係を構築する。「きついことも自分のため」と受け入れる。
- 「褒める」「認める」といったポジティブな言葉を意識して接する。
- 「うまく行かないのが当たり前」と捉え、相手に任せる「おおらかさ」を持つ。
技能実習生と特定技能社員の違い
- 技能実習生は、日本語レベルや経験値から、病院の行き方や郵便物受け取りなど、生活に関するヘルプを支援機関に求めるケースが多い。
- 特定技能社員は、日本語レベルが上がり経験値が増えるため、相談頻度は減るものの、結婚や子育てなど、人生のステージに合わせたより深い生活相談が増える傾向がある。
企業が知っておきたい外国人社員の「生活」と「支援」の課題
企業からも相談が多い生活テーマと、支援機関が行っている具体的な対応策、そして母国の生活習慣との違いが紹介されました。
| テーマ | 母国の生活習慣との違い・課題 | 支援機関が行っている対応策 |
|---|---|---|
| ゴミ出し | フィリピン(地方は焼却)、インドネシア(分別なし)、ベトナム(自治体で異なる)など、国により習慣が大きく異なる。 | 入国前後で分別の練習を実施。ルールと回収日を徹底的にレクチャーする必要がある。 |
| アパートの退去 | インドネシアには賃貸の習慣がないなど、退去・修繕費用の認識がない。 | 退去時のルールを支援機関と大家でしっかりすり合わせる。退去費用のサンプルを見せて説明し、部屋の状態を定期的にチェックする。 |
| 生活騒音 | インドネシアなど賑やかな文化圏では、騒音に対する認識がない。 | 騒音は一度注意すると収まることが多い。入居時に近隣へ挨拶回りをするなど、良い面を見せる一手間が近隣トラブルの予防に繋がる。 |
| お金の貸し借り | ベトナムでは助け合いの意識が強いが、返済しないのはNG。インドネシアでは「寄付」と捉える人もいる。 | 緊急時に備えた貯金の奨励。詐欺防止のため、個人での貸し借りはしないようアドバイスする。 |
| 長期休暇 | 休暇中は宿舎で同じ人と過ごすので、小さいことから喧嘩になることが多い。 | 休暇前だけでなく、日頃からトラブル事例を共有し危機意識を高める。「見守っているよ」と伝え、安心感を醸成する。落とし物などの対応方法も事前に伝達。 |
| 季節のトラブル | 初めての冬で、油が固まることによる排水管の詰まり、乾燥による火災リスク、エアコンの適温、ウインタースポーツでの怪我、飲酒時の注意など、予期せぬトラブルが多い。 | 冬が来る前に、具体的なトラブルと対処法を指導する。トラブルがあると在留資格にも響くことを伝え、絶対に起こさないように注意する。 |
| 失踪 | 技能実習生が高額の借金が払えず失踪するケースがある。待遇や職場の人間関係など、複数の原因が重なる。 | ひとりで悩まずに避難場所があることを伝える。技能試験の日などは特に要注意。 |
これからの支援のあり方
外国人の自立を促すと「支援不足」と言われ、支援をすると「依存」してしまうというジレンマがあります。支援においては、本人・企業・支援機関が同じ方向を向き、「自力でやり遂げるため、後ろからついていく」ような、自立を促すバランスの取れた支援が重要であると提言されました。
家族帯同の課題
特定技能の家族帯同はハードルが高く、大きな病気や子育てなど、支援が必要な場面が増加します。特に日本語能力が重要であり、家族のサポートも念頭に置いた対応が求められます。
辰巳氏の「外国人就労者とは、寛容さと厳格さをバランスよく対応してほしい」という言葉で、最終講座は締めくくられました。
まとめ:外国人就労者との「共生」を深める【生活/交通指導講座】
明確な指示と安全確保
指示の場面では、外国人社員に行動の理由や潜在的なリスクを明確に伝え、説得力を持たせることが重要です。特に「いけません」のような文脈によって意味が変わる曖昧な表現を避け、「〜してください」「〜しないでください」といった具体的で明確な指示への置き換えが求められます。また、自転車ルールなど、母国に習慣のない情報については、一度に多くを与えず、通勤時など使うシーンから徐々に情報を増やし、実地指導を交えながら自発的な判断を促す方法が有効とされました。
多国籍チームの知見と支援ニーズ
ゲストコーナーでは、多国籍チームが円滑に働く秘訣として、チーム内での綿密なコミュニケーションと、きついことも受け入れられる揺るぎない信頼関係の構築、そして「うまくいかないのが当たり前」と捉えるおおらかさが共有されました。また、技能実習生は基礎的な生活のヘルプを支援機関に求めるのに対し、特定技能社員は日本語能力や経験値の上昇に伴い、結婚・子育てなど人生のステージに応じた、より深い生活相談が増えるという、資格別の支援ニーズの違いが示されました。
生活習慣の課題と企業の対策
企業からも相談が多い生活課題については、ゴミ出し、アパートの退去・騒音、お金の貸し借りなど、母国との生活習慣の大きな違いから生じる問題が取り上げられました。これらの課題に対し、入国前後でのルールの徹底したレクチャー、退去費用の視覚的説明、近隣への挨拶回りによるトラブル予防などが具体的な対策として挙げられました。また、冬の排水管詰まりや火災リスクなどの季節のトラブルや、借金が原因となる失踪といった深刻な問題に対し、事前の指導と危機意識の共有、そして「ひとりで悩まずに避難場所がある」という情報伝達の重要性が強調されました。
これからの支援の方向性
外国人社員の自立を促すと「支援不足」と見なされ、支援をすると「依存」につながるというジレンマに対し、本人・企業・支援機関が同じ方向を向き、最終的に自力でやり遂げられるよう「後ろからついていく」ようなバランスの取れた支援が提言されました。また、特定技能社員の家族帯同が増えるにつれ、病気や子育てなど支援が必要な場面が増えるため、家族の日本語能力を念頭に置いた対応が重要であるとされました。
全6回の「外国人共生講座」はいかがでしたでしょうか?
見逃した方は、アーカイブをご覧くださいね。
2025年度 日本人従業員向け「外国人共生講座」
お問合せ:(株)BREXA CrossBorder 担当:三浦
e-mail:
Tel:
090-3150-0562
本記事は、2025年12月11日(木)に開催した日本人従業員向け「外国人共生講座2025」の「生活/交通指導講座」の開催レポートです。
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私が記事を書きました!

一般社団法人 建設技能人材機構(JAC) 管理部(兼)調査研究部 主任
加納 素子
かのう もとこ
愛知県出身。
広報・調査研究業務を担当し、SNSの中の人。
SNSでは、日本を好きになってほしい、日本から世界へ建設の魅力を伝えたい、世界から選ばれる日本の建設業でありつづけるためにという思いをもって日々更新中。
また、アジア諸国における技能評価試験の実施可能性などの調査業務に従事し、各国の現地機関とのヒアリングを行っている。





